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萌えと日常を書き殴り。節操なしな阿呆阿呆の日記。
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基本私の思い描くキリコはOVA仕様です

***

特に何をするわけでもなく、ただ窓の外を見ていた
人気のない、我が家とは違い
煌々と散りばめられたとりどりの色が見える

「………」

二人でも十二分に広いベッドの上で
ひとり寝ていた貴方が何か言ったのが聞こえて振り返る
大きな瞳がこちらを気だるげに見上げ
その瞳の色が闇夜を照らす色の洪水よりも、色鮮やかで
ほんの少し私は瞳を大きくして驚く

「寝ないのか…」

掠れた声に、今日も無理をさせたのかと少し自嘲する
こんな瞬間が嫌いだとは一概には言えないけれど、好きにはなれなかった

「先生こそ眠れないのですか」

いや別に。と、瞳を伏せて言う
不規則な私と違って、規則的な毎日を送る貴方が眠くないはずなんてない
そう思いながらも私はまた窓の外へと視線を向ける
貴方の意図が私には解らないのだ

「キリコ…寝ないのか」

また、大きな紅い瞳を私へと真っ直ぐに向けて瞼を重々しく瞬かす
その仕草にとくん。と、冷たく凍る私の胸が熱く跳ねた


「…一緒に寝て……消えちゃいそうで…気になる…から……」


がつん。と、殴られたような衝撃が私の全身を襲う
常日頃あんなに素直じゃない貴方がすんなりと思ったことを口にするなんて
私は驚きのあまり深く腰かけていたソファから身体を浮かし
キングサイズのベッドの淵へと移動した

「先生…」

薄っすらと開けられた紅い双眸と口端の笑み
貴方にみたその綺麗な紅い色は、私の薄い瞳には鮮烈で見ていられなかった
私は細い貴方の身体を抱きこんで見えないように瞳を伏せた


「捕まえた…キリコ」


ああ、貴方は私には鮮烈過ぎて瞳が痛い


***

絵と駄文はあまり関係ないけど なんか文字が合致したのでUP

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